多摩美術大学 八王子キャンパス全体計画
多摩美術大学の創立60周年記念事業として、キャンパスの拡幅・施設および設備の拡充・リニューアルが計画されました。
既存の施設を使いつつ、新しい施設にシフトしていく、8年間にわたるプロジェクトです。
敷地は多摩丘陵の一角で、多摩ニュータウンが目の前に近づいてきています。かなり高低差があり急な坂も多いのですが、それを逆手に取って豊かな空間の変化を楽しめる丘の上のキャンパスに考えられています。
美術大学のカリキュラムの特色や施設の性格、面積算定などを考慮したゾーニングをもとに、既存改修施設との関係を視野に入れたマスタープランが作成されました。
プラザを中心に各施設に中庭やエントランスギャラリーを散在させ、学生・教員・一般の交流の活性化を図っています。
更に、実施の検討段階になると文部省をはじめとする国、東京都、多摩ニュータウン、八王子市、地域住民など様々な行政機関との折衝、開発、工事期間中の通常授業可能なタイムスケジュール、環境、エネルギー・インフラ、コストなどの調整作業を同時並行で行いつつ、短期間で設計をまとめることが求められました。