鴨居の家
敷地形状と使い勝手から、細長い平面計画にしました。川が見える南側の2階に解放性の高いリビングを配置、反対に敷地北側と東西側には住宅が建ち並んでいるため開口部を控え目にしました。東西面に大きな開口がとれないため、中庭とハイサイドライト、トップライトで採光と通風を確保し、細長い形状をカバーしています。
階段室も兼ねる中庭に面した玄関ホールは中庭と一体となって光の通路としても機能するように考えました。
外部に適切な洗濯干場が計画できないことと快適な入浴のために、2階の北側に広めのユーティリティとバスルームを配置しました。ユーティリティ上部は全面トップライトとして洗濯物を干す場所と同時に、バスコートの役割も兼ね備えています。
間口の狭いプランなので、構造によって圧迫感が生じたり、柱型が出っ張ることを避け、100×100mmのH型鋼として一部を除き壁の中に納めています。邪魔にならない部分では柱や梁をあらわしにして、鉄骨造らしい雰囲気をインテリアにも生かしています。住宅であることからあまりハードすぎる印象にならないように細身の梁成で接続するボルトの露出を減らして現場溶接としています。
設備面では、都市ガスが未整備のため、火災の恐れの少ないオール電化住宅にしました。鉄骨造のシャープな印象に合わせたステンレス製の特注キッチンを設えています。
- 竣工
- 2002年
- 所在地
- 神奈川県横浜市
- 構造
- 鉄骨造
- 延床面積
- 102.68m2
- 敷地面積
- 147.21m2
photo by Michiho Iwatan