菊名の家
起伏の激しい横浜の住宅地において、眺めの良い高台にある老朽化した既存建物の建替えを行いました。 ご高齢の祖父母を含む、親子3世代が同居して住まう家です。
家族の記憶を繋ぐ枝垂れ桜を残すために、既存不適格の擁壁があったのですが、部分的な擁壁やりかえ工事に留めることにしました。そのため、行政との話し合いを重ね、建物配置や基礎形状に大きな制約を受けながら、何度も設計を変更しつつの計画です。
ライフスタイルの違いから、それぞれが独立した個室を持ちますが、吹抜けのあるLDKによって家族の気配が感じられるようにしました。LDKは吹抜けからの太陽光によるダイレクトゲインを受け、ぽかぽかとした日だまりの中から庭の枝垂れ桜を見ることができ、四季のうつろいを室内からも楽しめます。
夏は高台のさわやかな風が室内を通り抜けます。
1階はバリアフリーにし、必要な場所に手摺を設置、将来的に車椅子が必要になったときにも対応出来るしつらえとなっています。
趣味のステンドグラス製作アトリエを兼ねるサンルームやガーデニングが楽しめる庭を持ち、家で過ごす時間の長い住人が明るく豊かにすごせる場所を用意しました。
その他、都市ガスによって発電を行うマイホーム発電「EcoWill」を導入、環境に配慮しながら1階はLDKや個室はもちろん、廊下やトイレ・お風呂にもヒートショックを防ぐ温水式床暖房を備え、夜間や早朝、晴れの日以外でも快適に過ごすことができます。
- 竣工
- 2008年07月
- 所在地
- 神奈川/横浜
- 構造
- 木造
- 延床面積
- 159.56m2 (48.26坪)
- 敷地面積
- 266.72m2 (80.68坪)
photo by K-est works